視力を矯正するのがメガネ本来の役割ではあるものの、一度めがね屋さんに足を踏み込むと、そのファッション性の豊かさに驚かされる。そんな競争の激化する業界にあって、高級メガネ店としての地位を確立するここ『メガネマーケット』は、単なる安売りだけではないこだわりと品質で、地元のお客様からの高い信頼を得ている。

メガネはファッション
三波豊和:メガネは一過性のものではなく、老若男女の色々なニーズに応えていかないといけません。そういう所の大変さというのはあるでしょうね。
久賀きよ江:はい。それも最近は一人一本とは限らないんですよ。
三波:必要なデータを揃えてアドバイスをするなど、お客様に喜ばれる条件も多岐にわたると思いますが。
久賀:アメリカのように合理性だけを追求するのとは違い、日本人の場合、いろいろな面でこだわりを持っている部分が大きいですから、価格はもちろん重要な要素であります。プラスお客様と店との信頼関係をいかに保っていけるか、商品・接客・技術を含め心地よい売場を提供することが大切だと思います。
三波:洋服を買う場合とは少し違った思いがありますよね。メガネが欲しいというのは、視力を矯正するという大きな目的があってのこと、加えてお洒落も大事にしたいという心理が働きますから。
久賀:むしろ最近は、ファッション感覚が重要になりつつあります。メガネを掛ける事で自分のイメージを悪くしてしまったら何にもなりませんから。
三波:そういった時代に、どんな要素を強く出していこうとお考えですか?
久賀:よく小売業は心理学と言われますが、本当にその通りだと思います。安く売るだけの時代は終わってこれからはお客様の要求がどこにあるのか、多様化したニーズにどこまで答えられるのかが問題なのです。大手はシステムで、我々中小は手づくりの良さで信頼を得ていくしかありません。商品本数を多く揃えていてもその中身がニーズに合わないものの固まりでは買っていただけないと言うことです。『かゆい所に手の届くきめの細かさ』が必要なんです。
三波:成程。実際、お店を出された時の手応えや予想外の事とかはありましたか。
久賀:1号店として出した千葉の野田市の例ですが、比較的、封建的な所のある街で外部からの企業はなかなか受け入れてもらえない要素がありましたから、信頼を得られるまで1年半位かかりました。ポストリングを毎月1万件ずつ1年続けてやっと認知していただけたんです。あの経験は後にプラスになっています。
店作りのコンセプト
三波:今では町中でメガネ屋さんをいっぱい見かける時代になりましたが、お店を出されてからの変化は目を見張るものがあったでしょうね。
久賀:1年に一店鋪の出店を目標にして、現在7店鋪を所有するまでになりました。好景気を過ぎた平成3年のスタートでしたので、甘い考えは持っていなかったつもりですが、それでもこの景気の低迷・流通の変化はこれからまだまだ続くでしょう。
三波:今後、どんなコンセプトで店作りをしていくお考えですか。
久賀:他店との差別化をより一層強く打ち出し、限定された店鋪だけが扱える商品をより多く品揃えして、価値ある物を企業努力によってリーズナブル価格で提供していきたいです。
三波:出店の条件というのは何かお持ちですか。
久賀:今は大型のショッピングセンターでたいていの用事をすませる時代ですが、年代から見たメガネの需要が逆ピラミッド型で、特に女性や年輩者の視点で考えると、国道沿いで交通量の多い場所より生活道路沿いで車の出入りがし易い場所であった方が良いですね。
三波:なるほど。
久賀:人的な付加価値がなければリピート客は見込めません。当店は価格だけでの勝負はしない店ですから、大きさではなく強さに魅力を感じます。自分達の良さを出せて、自分達に合ったペースでいきたいものですね。
三波:一年一店舗というのは、ある意味では地に足のついた感じがしてこれからがとっても楽しみですね。
久賀:店長になりたいと思っている若い人がやり甲斐を持って働ける表舞台を作っていくのが私の役目だと思っています。『地域において一番役に立てる、なくてはならない店』を目指します!
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