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和食をより一層和食らしく演出する豆腐。本来、豆腐らしい豆腐とは一体どんなものであろう。その豆腐を、美の世界にまで高めた職人が甲府にいる。
三波:こちらはなかなか感じの良い和風の店構えですね。ご主人が料理の道に入られたきっかけはどういう事からでしたか。
永田:実は学生時代に軽い気持ちでペンションの掃除係に応募したところ、先方の都合でレストランに配属されてしまったんです。そしていざやってみると意外に面白く、段々と料理に興味を持っていったわけです。
三波:お豆腐については、どんな修行を?
永田:最初はフランス料理を勉強し、続いて和食。頑張った甲斐あって知事の表彰までいただきました。そして店を持とうと思うようになった頃にどういうわけか豆腐の魅力にとりつかれまして、一つ一つ自分で研究していきました。
三波:独学とは恐れ入りました。そのご苦労から生まれたこれが蒸し豆腐ですか。一見茶碗蒸しのようですが…。ほぉー、豆本来の香りが実に良いですね!
揚げ豆腐の方も大変濃厚なお味。
永田:市販のものよりも濃いと感じるのは、現在のお豆腐に慣れていらっしゃるからだと思います。昔からの基本的な作りでは、一合の大豆で一丁しか出来ません。今は凝固剤を使うので、一合からへたすると15〜20丁の豆腐が出来てしまいます。悲しい事に若い方の多くは本当の豆腐の味をご存じないわけです。
三波:出していただいたコースのお料理、食べてしまうのがもったいないほど見事な出来栄えです。見た目のきれいさからも、女性には特に喜ばれるでしょうね。
永田:お蔭様で、よくグループでおいでいただいております。
三波:でしょうね。これなら、遠方からの常連のお客様が多いのもうなずけます。
永田:神奈川や東京からもブドウ狩りと合わせた食事ツアーでいらっしゃいます。ただ出来たてをお出しする限界がありますので、一応40人以内ならということでやっております。
三波:お料理のアイディアは全てご主人がお一人で?
永田:はい。日本料理に限らず、昔の料理本やあらゆるジャンルの料理をヒントにしております。でも何故か料理とは全く関係のない事から思いつくことが、実は一番多いですね。これからも時代の変化と共に、お客様に喜んでいただけるものをどんどん創作していきたいと思っております。
三波:店内の絵も壁も自分で…という方ですもの、才能というパワーを食するというのは、とても嬉しい事ですヨ!
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