カジュアルレストランを挙式に利用したり、結婚式そのものを挙げなかったりと、いわゆる“地味婚”、ずばりデフレ傾向にある。しかし一方、エンゲージリングへのこだわりは年々深くなりつつある。東京日本橋に、そんな若いカップルの希望にしっかりと応えてくれる老舗の宝石店がある。

三波豊和:日本橋横山町と言うと老舗問屋が集まる街ですが、宝石の商いはいつ頃からはじめられたのですか。
岩瀬政治:創業から数えると50年以上です。こちらには終戦直後すぐにやって来たのですが、その頃は宝石を買う余裕のある人なんておりません。私達もまずは生活雑貨を取扱い、呉服商を経て現在の商売となりました。
三波:なかなか思い通りの商いにはならなかったでしょうね。
岩瀬:創業当時は得意先も無ければ仕入先も無かったわけです。他のお店に打ち勝つためには人と違った事をしなければなりません。そこで、宝石の通信販売と出張販売をはじめたんですよ。
三波:なるほど。
岩瀬:通信販売では自分でガリ版を刷ってチラシを作ったりもしましたし、出張販売では長野から秋田、青森まで行きましたよ。また、商品をよそから仕入れているばかりでは駄目だと考え、内職の人を雇って自社製品を作る事にしました。
三波:こちらではオリジナルジュエリーの他に、オーダーメイドジュエリーも幅広く手掛けられているそうですね。
岩瀬信弘:ニーズの多様化に伴いお客様のお好みの石やデザイン、そしてご予算に合わせて思い思いの組み合わせを楽しんでいただけるようにいたしました。この“セミオーダーシステム”は大変ご好評をいただいております。自らデザインされた図案をお持ちになるお客様もいらっしゃいますよ。
三波:オーダーメイドと聞くと、どうしても高い印象がありますが…。
信弘:厳選された高品質の裸石を直輸入し、デザインはもとより加工・仕上げまでをベテランのクラフトマンが一貫して自社で行います。ですからリーズナブルな価格でのご提供が可能となっております。最新のCGを使い、制作前に的確な出来上がりを思い描いていただくことも可能となりました。
三波:老舗の伝統を大切にしながらも、最新の技術を積極的に取り入れていらっしゃるんですね。
信弘:ガリ版印刷のチラシからはじめた通信販売ですが、最近はインターネットショッピングにも力を注いでいるんですよ。
三波:ズバリ、老舗宝石店としてのポリシーは?
岩瀬:お客様に宝石を『売る』のではなく『買っていただく』ことを常に心がけています。売りに徹すると、お客様の予算や意見を無視してしまう事になりかねません。じっくり納得のいく品を選んでいただきたいですからね。「宝石は買っていただき、お売りするのは夢である」と考えております。
三波:一生に一度のエンゲージリングですからね。末永くお付き合いできるこちらのようなお店を選んだ方は、人生の幸せも手に入れたようなもんですネ!!
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