チェンソーで丸太を刻みログハウスを作る“ログビルダー”。ここには雑誌にも取り上げられ、その技術の高さが評価された腕の良いログビルダーが集まっている。中でも代表は千葉県随一のログビルダーとして、こだわりのログハウス作りに定評がある。
三波 豊和:ログハウスには『憧れの別荘』というイメージがあるんですが、近年一般住宅としてのご注文が増えているそうですね。
鳥井 英憲:はい、私共は県外のログハウス作りも手掛けているんですが、特に千葉県内では住宅としてのログハウスの需要はここ数年多くなっています。アクアラインや館山自動車道の完成により、東京都心や横浜も通勤圏内になりました。高速バスを利用すると1500円位でしかも座って行けるんですよ。
三波:首都圏からもそう遠くないですし自然豊かな所も多いですから、ログハウスを建てて生活するのにはちょうど良い土地かも知れませんね。千葉にログハウスが増える以前から“ログビルダー”として活躍なさっていたそうですが、この道に入られたきっかけは?
鳥井:プロを目指して音楽活動をしていたんですが、やはりプロになるのは難しいと思ったんです。そこで自分のやりたい事を考えてみた時に、『ログハウスのような木の温もりのあるライブハウスを建てたい』という思いがありました。当時はバブル全盛期という事もあって、ログハウスは非常に高いものでした。元々物作りが好きでしたから、ならば自分で作れないかと考えた訳です。
三波:修行期間はどれ位だったんですか?
鳥井:幸運にも千葉県で唯一ログハウスを手掛けている方と出会えたんです。その方もまだはじめたばかりで、一緒に勉強しながらログハウスを建てて行こうという事になりました。5年程して自分一人で一棟建てる力は付いたと思ったんですが、正直これは思い上がりでしたね。我々は本場のカナダの感覚でやっていたんですが、これだと日本の環境に完全には対応出来ないんですよ。
三波:日本には四季があるし、地震大国だから強度の問題もありますよね。
鳥井:それに日本人は世界で一番神経質である事も学びました。カナダやアメリカでログハウスに最も求められるのは“デザイン”です。機能性は二の次で、少しの隙間や木のでこぼこはデザインとして捉えられます。日本だと1ミリの隙間や少しの木のざらつきが許されないんですよ。そこで一般住宅の大工修行をはじめました。
三波:それは本格的ですね。
鳥井:お蔭で『日本人好みの細かく丁寧な仕上がりのログハウスが作りたい』という思いを形にする事が出来るようになりました。また、プロフェッショナルとして活動して行きたかったので、ログハウスの加工技術の向上と普及、そして後継者の育成もしたいと考え『とっとの森』を作ったんです。
三波:木材を積み上げて作るダイナミックな建築だと思っていましたが、施工主の憧れや希望に適うためには、作る側にも細かさや丁寧さが必要とされるんですね。
鳥井:一般住宅としてのログハウスが増えている現在では一層配慮が必要です。機能性も考慮して、お客様と何度も話し合いをしながら作って行きます。お客様に喜んでいただくのが何よりも嬉しい事ですからね。私共のログハウスは完成の時はもちろん、実際に住んでからもクレームが出た事が無いのが誇りなんですよ。
三波:それは素晴らしい! 『本物を手掛けている』という事が伝わって来ますね。
鳥井:ログハウス作りの技術を活かしたテーブルやイス、犬小屋なども作っているんですよ。ログスクールを実施しているので、製作に参加していただく事も出来ます。今後は、お値段も決して高くない上に品質が非常に良い地元千葉県産の杉を使ったログハウスを、ご提案して行きたいと思っております。
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