建物は施主と工事に携わった全ての人々との共同作品。ここでは奇をてらわず、使いやすく愛着の持てる設計を心掛けている。設計者はお客様の良きパートナーという考えの下、相手の立場に立ったプロとしての提案が信条。
三波豊和:平成15年にこの地に事務所を構えられたそうですね。
佐藤英隆:はい、私は北海道出身で都内の建築設計会社に13年勤めていました。入社して10年目に一級建築士の資格を取得した事で独立の決心がつき、紹介していただいた現在の場所で業務をはじめました。今では立地や交通アクセスの良さに大変気に入っています。
三波:こちらは新築だけでなく、リフォームも得意とされているとか。
佐藤:以前は営繕と呼ばれあまり表立った仕事ではなく、実は大変な仕事で個人のお客様に設計の提案をするリフォーム会社も少なかったものです。まだ会社勤めをしていた頃に、部署が異動となり直接お客様とリフォームの打ち合わせをする事になりました。すると大変興味をもって話を聞いて下さり、すごく楽しくご提案が出来たんです。これは自分の性に合っていると感じ、リフォームの設計がしたくて独立したんですよ。
三波:それではリフォームをメインに行っているんですね。
佐藤:それが、お蔭様でご紹介による新築の仕事が多く、全体の6割を占めています。リフォームのお話が新築になるケースもあるんですよ。
三波:佐藤さんの設計コンセプトはどんなところなんですか?
佐藤:私には建築関係の賞を取ったり、雑誌に掲載されたという実績はありません。そういった事よりもお客様とのコミュニケーションを重視し、本当に満足していただける住まいをご提供する事を心掛けています。専門家が満足するものを提示しても意味がありません。打ち合わせの際の何気ない会話から、趣味や嗜好を自然に引き出す事が大切です。
三波:確かに物腰が柔らかく、こうやってお話をしているとついつい時間を忘れて話し込んでしまいそうな雰囲気がありますね。
佐藤:ありがとうございます。私はまず、あらゆる想定を踏まえて最初に金額のことを明確にしています。クレームの中で一番多いのは、最後に追加見積もりが発生してしまう事ですからね。そして常にお客様・施工会社・設計士である私の三者で話し合うことで、信頼関係を築くことが大切です。今後は一般の方々が色々な場面で判断を下しやすいように、建築の勉強会を開いて様々な情報をご提供していきたいと考えております。
|