本業の畜産の経験を活かした牛肉を見る確かな目。その肉の専門家が選んだ『前日光熟成和牛』の味は正に絶品。また、家族そろって打つそばの味が、今の“ふきあげ”の土台を作った。
三波:こちらのお店は、親子3代に渡ってのご経営とうかがったのですが、初めからこのご商売だったのですか?
小池:元々と言いますか、実は現在も畜産の方を本業にしております。ただ、農業が機械化されて行くのにしたがって限界を感じ、昭和36年に食肉店を開店しました。しかし、当時の食生活の水準から、薄切り肉ならともかく、高級なロースやヒレはなかなか売れなくて大変苦労しました。
三波:確かに、今でこそ100g何千円もの高級牛肉もよく見かけるようになりましたが、関西と違って、関東で“肉”といえばどちらかといえば“豚肉”の事ですものね。
小池:そうなんですよ。ですが、売れないからといって捨てる訳にはいきません。仕方がないので、その頃はその高級な部位も結局は細切れにして売っていました。
三波:贅沢な“ひき肉”ですねぇ。
小池:しかし、いつまでもそんな事をしていたのでは商売になりません。そこで、昭和43年に道路沿いの土地に、ダンプカーの運転手の方達をターゲットにした食堂をオープンしました。しかし、昭和49年のオイルショックの頃には運転手さんが、お店に入らず木陰で手作りのお弁当をひろげているのを見て、このままではいけないと考え、昭和51年に思い切って『田舎レストランふきあげ』という、ゴルフをなさりに来るお客様を対象にした大型のステーキハウスをオープンしました。
三波:すごい行動力ですねぇ。そして、そのステーキハウスは見事大成功という事に?
小池:それがすぐにはお客様に浸透しませんでした。実はみんなで手分けして、毎朝インターチェンジを降りられるゴルファーと思える方々に店の名前の入ったおしぼりを配りまくりました。それが功を奏して、段々とお客様が増えて参りました。
三波:そうなんですか、それはよかったですね。そして、その成功の裏には人海戦術だけでなく、もちろん“肉へのこだわり”があったからこそだと思うのですが。
小池:確かにこだわりはあります。私の本業は畜産ですので、“見る目”には自信があります。『これは食べたら美味しい』『この肉は見た目よりも美味しくない』という判断は確実に出来ますね。
三波:いやぁー、確かにこちらのお肉は美味しいです。赤身と脂身が微妙なバランスでマッチしていて、喧嘩せずにお互いが個性を引き出し合っている感じです。こちらが、自慢の『前日光牛』ですね。
小池(雅):はい、私達のグループが今から20年程前に作りました。『前日光牛』という肉なんです。東京などでも販売させていただいております。また、ゴルフ帰りのお客様には、手打ちそばとのセットが大変好評をいただいております。
三波:先程もお聞きしたんですが、やはり美味しいお肉の見分け方というのは長年の経験がものをいいますか?
小池:ええ、ズバリ言ってしまいますと一番大切なのは“勘”です。それは一朝一夕では身に付きませんから。後は実際に食べてみて、多少の渋みの後に甘さがくる肉が本物です。
三波:そういう物ですか。さて、こちらは御子息の専務にお聞きしましょう。新しくオープンされたお店も順調との事、さらに何か今後の計画がございましたら教えていただけますか。
小池(雅):はい。現在ある店鋪を発展させていくのはもちろんですが、新しく手に入れました土地を生かしてバーベキューの出来るスペースを作る事を考えております。ゴルフ帰りの方はもちろん、御家族連れの楽しい憩いの場になればと思っております。
三波:いいですねぇー。 屋外で食べる『前日光牛』はまた格別でしょうね。近くのゴルフ場に来た時には、また必ずこちらに寄らせていただきます!
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