昭和30年創業の干し芋の老舗である『平磯屋商店』。農薬を使わず、天日干しで風に吹かれ、太陽の光を受けて出来上がった干し芋には自然な甘味があり、首都圏だけでなく全国にファンを持っている。さまざまなタイプの美味しさを追求し常に新しい原料芋を探すなど、努力を惜しまない姿勢が良い味を保ち続ける秘訣なのだろう。
三波豊和:お久しぶりです。前回の取材からしばらくぶりにおじゃましています。そしてまた先ほどから干し芋をいただいてますが本当に美味しい!
僕はこれやめられなくなっちゃうんですよね。
磯崎英子:ありがとうございます。干し芋はそのままでも甘いのですが、オーブンで3〜5分焼いていただくと香ばしくなりますし、油で揚げてもなかなか美味しいんですよ。
三波:事務所や工場も大変懐かしいのですが、こちらは本当に全工程が手作業なんですよね。何人くらいいらっしゃるんですか。
磯崎:50人ちょっとくらいでしょうか。皆さん長く続けていただいています。
三波:それにしても干し芋全体の90〜95%がこちら茨城県ひたちなか市近在で生産されているとは驚きです!
形もスタンダードな平切りから角切り、丸ごとのものまでいろいろですね。
磯崎:はい、やはりそれぞれ食感などに特徴がありますね。これは茨城県産の芋を使ったスティックタイプの干し芋で、食べやすいと評判です。角切芋は製造が面倒なため、農家ではごく少量しか作れず市場にはほとんど出回りません。弊社の角切り芋は全て自社の遠赤外線乾燥機を使って行っています。
三波:さっぱりした中にも甘さがあって美味しいです。それにスティックタイプは手に持って食べやすい形ですね。こちらでは焼き芋も作られていましたよね。
磯崎:焼き芋も電子レンジで2分ほど加熱する他に、ペースト状にしてスイートポテトなどにもお楽しみいただけます。
三波:それも美味しそうですね。焼き芋用は『紅あずま』ですか。
磯崎:はい。仕入先を限定し、厳選したものを遠赤外線ガスオーブンリールで時間をかけてじっくりと焼き上げています。Lサイズで80〜90分かかるので効率は悪いのですが、じっくり焼くことで美味しい焼き芋ができるんです。
三波:本当に甘くて美味しいです。
磯崎:美味しいさつま芋を探し求めていたところ、石川県金沢市五郎島地区で元禄時代から栽培されている『五郎島金時(ごろうじまきんとき)』に出会いました。高価なお芋なのですが、でんぷんの含有量が『紅あずま』とは違うので、初めは冷めると硬くなってしまったりして大変でした。
三波:上品な甘さでほくほく感が楽しめますね。今後はどのように展開していこうとお考えですか。
磯崎:芋以外にも干して水やお湯で戻して使えるものを試作したりして検討中です。これからも皆様に美味しいと言っていただける商品を提供していきたいと思っています。
|