ゲスト 生稲晃子

 約9年のサラリーマン生活を経て、新しい分野を開拓した岡本代表。建設現場を円滑に進めていく上で欠かせない人材を送り出している。目標に向かって前進する意味の『アドバンス』と『ステージ』を合わせた社名のごとく、常にお客様と一緒に前進していく事がモットー。スタッフの柔軟な働きぶりは多くの現場で頼りにされている。

生稲晃子:揚重・荷揚げ・資材搬入産業請負をされているとの事ですが、具体的にはどんなお仕事なのでしょうか。
岡本啓太:トラックなどで建築現場に運ばれる様々な材料を、機械では運べない箇所に人力で持っていく仕事です。揚重をメインに、周囲が傷ついたり汚れないように保護をする養生、現場の清掃、不要な部材の廃棄なども請け負っています。震災復興事業などで建築現場の人材が不足しており、当社が職人さんをサポートする事で工事に専念していただけるんですよ。
生稲:昔だったら親方の下で働くお弟子さんがしていた細かい作業を、代わりに引き受けているわけですね。
岡本:そうですね。これから東京オリンピックもありますし、業界自体は伸びていくでしょう。ただ参入してくる企業さんも多いので、他とは違うサービスを提供し、いかに良い人材を確保するかを考えながら事業を大きくしていかなければと思っています。そのためにも給与や福利厚生を充実させて、スタッフのモチベーションを高めて育てていくつもりです。
生稲:一時的な労働力ではなく、会社のスタッフとして一緒に働く仕組みを整えられているのがわかります。特に心がけていらっしゃる事などはありますか?
岡本:「できないと嘆くのではなくて、できる可能性を常に探しなさい」と伝えています。大きな現場では工期に間に合わせるために、予定とは違う仕事を任される場合もあります。そうした時に客観的に状況を捉えてお客様とコミュニケーションをとり、現場をまとめる柔軟さを身に付けるようにとアドバイスしています。
生稲:現場ごとに工事の進め方も異なりますから、その時々の対応力が必要になってくるのでしょう。
岡本:指示を受けてから動くのではなく、今日の作業の進行を前もって理解しておく事、工程とともに職人さんが次に何をするのかを考えて速やかに動く事が大事ですね。荷物を運んで終わりという同業他社さんも少なくありません。そんな中で当社は荷揚げ以外にも時間いっぱいまで要望に応じて作業しますし、最終的には掃除などもして1日を終える事を付加サービスとして提供していますので、大変喜ばれています。
生稲:お客様が心地良く作業できる状況を作るのも大事なのですね。体力とともに、順応力が必要とされるお仕事だと感じました。今後の展開については、どうお考えですか?
岡本:これからも現場単位で求められる様々なニーズに対応できるように、車両の手配や廃棄・保管サービスなども含めて、ワンストップでご提供できるサービスを付加していきたいと思っています。東京の荷揚げ屋といえば『アドバンステージ』と言われるように、業界ナンバーワンを目指していきたいですね。