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創業明治三年。愛知県豊田市でお茶生産・販売する老舗です。自園自製自販にこだわったお茶をお楽しみ下さい。

 明治3年の創業以来、5代に渡って茶園を営む『碧園お茶の純平』。自園自製自販だからこそできる高品質なお茶を生み出し、数々の賞を受賞してきた。家業を継いだ5代目は、時代や顧客のニーズに合わせたお茶作りを目指し、伝統の中に革新を刻んでいる。


カイヤ
歴史あるお茶屋さんの5代目にあたるそうですね。


山内祥正(以下、山内)
はい。学生時代から家業を手伝っていましたが、自分が継いでみて難しさがわりました。父である先代は仕事に対してとても厳しい人間でして、お茶に関しては自社ではなく、よそで学んで来いという方針でした。自分で同業者の門を叩き、教えを請うたのですよ。今から思うといい経験でしたね。


カイヤ
家業を継ぐのも簡単ではないのですね。


山内
農業というのは自然相手の仕事ですからとても厳しく、机上の理論どおりにはいきません。2代目は「お茶の事を知りたければ、お茶の木に聞け」という言葉を残しています。日々茶畑に足を運び、土や木、葉の状態を見続ける事が大切だと、私なりに解釈しています。


カイヤ
そうした努力が数々の賞に繋がったのでしょう。


山内
平成15年、16年に農林水産賞を連続受賞して、全国一のお墨付きをいただきました。日本農林水産祭の内閣総理大臣賞は豊田市では初めての受賞でしたから、周囲もとても喜んでくださり、誇りに思っています。これも周囲の皆さんのお蔭です。お茶はとても繊細は商品で、品評会に出す品になると栽培から茶摘みまで大変な手間がかかります。こちらの細かい指示通りに葉を摘んでくださる熟練の手が100人は必要で、そこから不純物を取り除くのも手作業で行います。時間と労力が高品質のお茶を生み出すので、すべては人ありきではないでしょうか。こちらのお茶を是非飲んでみてください。少しずつ口に含んでいただくと、より香りを感じていただけると思いますよ。



カイヤ
うわぁ、なんてきれいな色。想像をこえる美しさに驚きました。そしてもう香りを感じます。舌先から喉に入っていくまでの間に舌の場所によってうま味が変化していくみたい。飲んだ後から美味しさが追いかけてきます。そして飲み終わった後も、口の中に味の余韻がずっと残っているような感じですね。


山内
アメリカ人であるカイヤさんにそう言っていただくと、自信になります。緑茶は海外でも人気があるのですよ。茶園から工場、店舗までを運営しているのが当社の強みで、ライフスタイルに合わせてお茶を選んでいただきたいと、紅茶も製造販売しています。当社の紅茶は醗酵をとめて、緑茶の香りをかすかに残すようにしています。また『百年紅茶』という商品は、その名のとおり樹齢100年の木から摘んだ葉を使用しています。年月が経った木は渋さや苦味が増して敬遠されますが、紅茶にする事で渋みや苦味が生かされるのです。以前は100年以上経った木からは良い茶葉が取れないと言われていましたが、そこに新たな価値を見出したと言っても過言ではありません。今後も伝統を守りつつ、時代のニーズをつかんで攻めの商品開発を考えています。縁合って歴史ある会社を継ぐ事になりましたので、後世に残すのが私の役目だと思っています。